国土交通省関東地方整備局の公共工事縮減平成13年度フォローアップ結果
工事の時間的コストの低減や品質の向上によるライフサイクルコストの低減などを含む「総合的なコスト縮減」
国土交通省関東地方整備局は平成14年9月5日、公共工事コスト縮減対策に関する新行動計画(12~20年度)に基づく13年度のコスト縮減実績を発表した。
新行動計画は直接的な工事コストの低減に加え、工事の時間的コストの低減や品質向上によるライフサイクルコストの低減などを含む「総合的なコスト縮減」をめざしており、5分野30施策で355項目のコスト縮減施策メニューを掲げている。
13年度に実施したコスト縮減の具体的事例は、「設計手法の見直し」「技術開発の推進」「入札・契約制度の検討」「諸手続きの電子化など」「建設副産物対策」「施設の耐久性向上」「施設の省資源・省エネルギー化」「環境と調和した施設への転換」が挙げれている。
実施事例の紹介
施策名 | ライフサイクルコストの低減(施設の品質向上) 施設の耐久性の向上(長寿命化) |
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具体策 | 排水性トップコート工法による舗装耐久性の向上 |
施策概要 | 国道298号の交差点部においては、排水性舗装の骨材飛散などの対策として、排水性トップコート工法を一部採用している。これは従来の排水性舗装の表面に特殊な樹脂を散布し、排水機能を損なうことなく、舗装の耐久性を向上させる工法である。 |
施策のポイント | 国道298号は、沿道環境対策の一環として排水性舗装を採用しているが、交差点部における骨材飛散や短期間での空隙つぶれによる低騒音化機能の低下等の問題が生じている。 トップコート排水性舗装は、これらの問題に対し通常の排水性舗装表面に特殊なアクリル系樹脂を散布・浸透させることにより、排水性舗装表面部分の強化と表面空隙部分へのゴミ・塵等の付着抑制効果を図ったものである。 排水性トップコート工法は、交差点部補修のライフサイクルコスト及び工事削減に寄与することを目的とし、平成12年度より交差点部に採用しており、経年変化等を追跡調査を行い費用対効果の検証を行う予定である。 |